彼氏から日常的にDVを受けているアキコのもとに「殺人ワークショップに参加しませんか?」というメールが届き参加することにした彼女は、それぞれ事情を抱えた参加者と共に本当の殺しを経験していく。
「殺人が魂を解放する」というキャッチコピーがとっても不謹慎な一作。
ナイフは素早く刺して抜いてを繰り返す、肺を刺すとより苦痛を与えられる、自身の手を傷つけぬようゴム手袋は必須・・・など、実践に必要な知識が得られるんだけど(不謹慎!)、なんなんでしょう、鑑賞後の爽快感は。
今作は白石監督が講師を務める映像俳優コースの卒業制作として作られたとあって、参加者を演じる俳優さんたちの辿々しさが逆にリアルで生臭さが漂ってくるのがホラーなんだけど、ワークショップの講師役である宇野翔平の得体の知れなさが良い意味で浮いていて、リアルとファンタジーが融合している。
アキコが暴力を受けている姿含め胸糞なシーンも多々ありながら、最後はキャッチコピー通り、何かから解放されたような清々しさを得れるのです。
鑑賞者を選ぶ作品ですが、ワークショップの参加者のように日々何かに耐えている人はちょっと救われる気持ちになるかも、ね。
ブラックユーモア耐性がある人はぜひどうぞ。
- ●殺人ワークショップ(2014)
- 監督白石晃士
- 出演木内彬子/宇野祥平/西村美恵