2024年7月15日

いい映画いっぱいあるのに! ~ VIRUS/ウィルス:32


勤務先のスポーツジムに娘のタタといたイリスは謎のウィルスパンデミックに巻き込まれてしまう。

次々侵入するゾンビたちから逃げながらタタと逸れるイリス。彼女はゾンビが人を襲った後32秒間動きを止めることに気付く


南米で大ヒットを記録したという今作。
「32秒間動きが止まる」という設定が斬新!

特筆すべきはオープニングの長回しシーンで、タタとイリスが部屋の一室で会話をするシーンから勤務先へと向かう彼女たちを上空から撮影しつつ、徐々にパンデミックが迫っている様子を俯瞰で見せるカメラワークがゾクゾクする!

このオープニングだけで100点あげたい。

ゾンビものを見慣れている人間からするとご都合主義なゾンビの配置とか物語優先すぎてイマイチ盛り上がりに欠けるパニックシーンとか気になる点はありますが、ホラーの見せ方が上手いことはベタ褒めしたい。


先ほどのオープニング同様に編集で無理やり繋げるのではなく、ゾンビやイリスの動きをなぞるように移動する長回しによって臨場感や緊張感が高まり、またゾンビとの位置関係も把握しやすくてスッとストーリーに入り込みやすくなる。

パニックものとしてはインパクトが弱いけれども、下地にある人間ドラマもシンプルながら丁寧に描かれていて、上質ながらすごく見やすいホラーになっています。

「32秒間動きが止まる」という設定をもっと多用して欲しかったけど、数多あるゾンビものの中で突出するにはこういう設定をどんどんしていかなきゃねーー。

『28日後・・・』的疾走系ゾンビの群れも爽快です。
パンデミックものが好きな方、母娘系人間ドラマが好きな方、ぜひどうぞ。

●『VIRUS/ウィルス:32』(2022年)
  • 監督グスタボ・エルナンデス
  • 出演パウラ・シルヴァ / ピラール・ガルシア・アヤーラ / ソフィア・ゴンザレス

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  • 記事を書いた人
    アサミヤカオリ
【AWAP公式ブロガー】1983年生まれ 大阪出身・徳島在住。アクリル・ペン画・クレヨン・Photoshopなど、様々な画材を用いて作成。リアル路線の人物画〜おもしろテイストのエッセイコミックまでタッチも様々。展示会出展、CDアートワーク、似顔絵作成、映画ブログなど多方面で活動中。

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