砂漠をサバイバルして賞金を目指すリアリティ番組の撮影中に何が起こったのか。
個性豊かな6人の挑戦者たちの姿を残されたテープで追ったモキュメンタリー。
歩いても走っても終わりの見えない砂漠、極限状態で裏切りや幻覚などに見舞われる恐怖・・・。
プロットからしてもB級臭否めない作品ですが、これが何ともリアリティある演出で観ているこちらも喉が渇いてくるしんどさでした。
挑戦者たちが被るヘルメットに付けられたカメラのPOV視点とあって映像自体はチープなんですが、逆にリアリティショーとしてのリアルさは増していて、サバイバルドキュメンタリーである『MAN vs. WILD』とか『ザ・秘境生活』が好きな人は好みかも。
さらにキャラクターがとっても良くて、主人公であるアンバーのバカっぽいのに天才頭脳キャラとか、彼女と行動を共にするゲイでぽっちゃりなブルースの仏教徒キャラとか、至極シンプルなストーリーに花を添えている。
砂漠で彷徨うことになった彼らを見舞う数々のトラブルの原因は何なのか。
サスペンス要素も楽しみながら、個人的にグッときた妙にリアルな死体のメイクにも注目してほしいです。
極限状態の人間を描いたものやリアリティショー好きな人におすすめです。ぜひ。
- ●『サバイブ 一本勝負』(2022年)
- 監督トム・サイドマン
- 出演ジョナサン・キャンプ / ステファニー・グレコ / イングリッド・ハウバート