

どのような活動をしていますか?
徳島のローカルメディア『あわわ』に勤めています。 『あわわ』では、フリーマガジン『あわわ』、子育て情報誌『WiRE(ワイヤー)』、郷土誌『めぐる、』を発行しています。
それだけじゃなく、ウェブやアプリを通じて、徳島での暮らしがもっと楽しくなるような情報を発信したり、『あわわ・まちの人事部』という部署で、地域企業と就職を考えている学生たちをつなぐイベントも企画したりしています。
主催イベントの内容を教えてください
企業は学生とつながる機会が少なくて、「どうしたら若い人に来てもらえるのか分からない」って悩んでるんです。
一方で学生さんたちも「将来どうしよう」「自分の強みって何だろう」みたいに悩んでる。
だから、企業と学生がご飯を食べながら、ざっくばらんに話す会を開いてます。 堅苦しい面接じゃなくて、リラックスした空間で本音が出るような。その中で、「徳島で働くってどういうこと?」「この仕事って自分に合ってる?」っていう話が自然とできる場になればいいなと思っています。
徳島以外で働いたことはありますか?
実はずっと徳島で働いてます。生まれも育ちも小松島市。 出張で他県に行くことはありますが、基本はずっと地元。
都会には都会の良さもありますけど、徳島の〝人との距離の近さ〟が好きなんです。 例えば、隣のおばちゃんが野菜をくれたり、通りすがりの人が「ちっちゃい頃知っとぉけんな!」って話しかけてくれたり
そんな人情味あふれる地域で働けるって、実はすごい魅力だと思っています。
地元・小松島でもイベントをしたい?
もちろんです! どうしても徳島市の方が人口も多いし、アクセスも便利なので、イベントは徳島市中心になりがちなんですけど…
たとえば県西の企業と県西出身の学生をつなぐ企画とか、県南の特産品を別のエリアで販売するお手伝いとか、少しずつ広げているところです
僕たちだけが自主的にイベントを作って維持していくのではなくて、必ず地域の人と一緒に、という思いがあるので、皆さんも、ぜひ一緒に地元を盛り上げてもらえたら嬉しいなと思います。
徳島を拠点にするメリットとデメリット
一番は〝人とのつながりの濃さ〟ですね。取材で何度かお会いした方と再会して、「また会いましたね!」からプライベートの話や仕事の話をする中で、新しいアイデアが生まれるときもあります。横のつながりがどんどん広がっていく感覚があって、すごくやりがいを感じます。
逆に、プライベートと仕事が近すぎるのが苦手な人には、少し大変かも(笑)。 でも僕は、それすらも含めて徳島の魅力だなと思ってます。
あわわ主催の共創型インターンシップに参加した理由は?
もともと編集の仕事に憧れてたんですけど、実際に働いてみたら「人とつながるのが好きなんだな」って気づいたんです。特に、頑張ってる学生と関わるのが楽しくて。
以前、ある学生からの一言が自分の人生観に深く響いたことがあって、<「若い子から学ぶことってたくさんあるな」と感じました。だからメンターとして関わらせてもらったんですが、今回も僕の方が勉強させてもらったなって思ってます。
最終日には、それぞれの学生チームがすごく成長してて、今でも連絡を取り合ってる子もいます。 そんな関係性ができたことが、何より嬉しかったです。
今後の目標や夢は?
「徳島のことが好きだ!」って言ってくれる仲間を、どんどん増やしていきたいです。
「どうせ徳島やし」って思う気持ちは全然変ではないと思うんです。だからこそ、一度その目で徳島を見直してみてほしいです。その気持ちが、徳島の良さを再発見するきっかけになるかもしれません。県外に出てみて、帰ってきて、改めて徳島の良さに気づく。 そんな風に、選択肢の一つとして『徳島』を選べるようにしたいなと思っています。僕らが地域のハブとなり、たくさんの人がつながって、徳島でいろんな人の夢や自己実現が叶えば最高です。
「どうせ徳島だから」と夢を諦めることについてどう思う?
少しもったいないなと思っています。実は、ちょっと小道具というか、参考資料を持ってきてまして。僕が20歳の時に「あわわで編集者になりたい」って夢を宣言した紙を、今でも持ってるんです。
当時は、「東京行かないとなれないかな」「知識も経験もないし無理かも」と思ってたんですけど… 「とりあえず言ってみよう!」って、みんなの前で宣言したんですよね。
そしたら共感してくれる人が現れて、応援してくれて。 結果的に、アルバイトとして『あわわ』に入るチャンスをもらえました。
夢って、口に出すだけでも一歩進めるんだなって実感した経験です。
読者へメッセージ
僕、夢語りってめっちゃ好きなんです。
自分が夢を語れば、誰かも語ってくれるし、応援してくれる人が現れるかもしれない。「それ、一緒にやろうよ!」って言ってくれる仲間が見つかるかもしれないし、アドバイスをくれる人もいるかもしれない。
夢を話すことで、気づいたら〝夢への階段〟を登り始めている、なんてこともあると思います。友達でも、先生でも、イベントで出会った大人でもいいから、まずはどんどん夢を口に出してみてください。
きっと徳島が、夢であふれる場所になります!
インタビュー動画はこちら
※この記事はフリーマガジン「AWAP 2025年号」に掲載された内容をWEB用に再構成したものです。
取材は、2024年11月23日(土)に開催された公開収録イベント「夢語りシンポジウム」にて実施されました。