【カッコイイオトナ】岡田元一さん「ラーメンだけじゃない! 〝人が成長する〟ためのつながりと気づきを 」


どのような活動をしていますか?
メインはラーメン屋『三八(さんぱ)』ですね。徳島ラーメンの〝黄色系〟として、僕で三3代目になります。創業はおじいちゃんの代で、2024年11月で55周年を迎えました。
他にも、ラーメンの卸や、学生が運営する代理店みたいな形もあって、学生がしっかり利益を得られるように任せています。
10年くらい前からは、町が主催するインターンシップにも関わっていて、就職のためというより〝人が成長する〟ための機会づくりを大切にしています。
あとは個人で強み診断士や占星術、企業研修なんかもしています。ラーメン屋だけど、いろいろやってるおじさんです(笑)。
きっかけを教えてください
前職は、全国展開している外食産業のとある店舗で副店長をしていました。店長が突然いなくなって、代わりに店をまわすことになり、毎日18時間労働・25連勤というブラック環境で心身ともに限界に…。
それで地元に戻ってきたんですけど、実家がラーメン屋だったので「ちょっとやってみるか」と始めました。都落ちというか、後ろ向きなスタートでしたね(笑)。
でも今では、人を育てるっていう〝ラーメン以外の部分〟に一番やりがいを感じています。おいしいものを作るにも、人が輝ける環境があってこそですから。
『強み診断士』とはどんなことをするんですか?
簡単にいうと、〝自分の当たり前〟が他人には当たり前じゃないってことを知る時間ですね。
例えば、時間通りきっちり動きたい人と、「5分くらいイイじゃん」って思う人がぶつかったりしますよね。その〝ズレ〟を理解するために、自分の強みを知るって大事なんです。
「夢なんか、なくてもいい」って僕はよく言ってて。夢がない人もいてもいいし、ある人がいてもいい。目標もあってもいいし、なくてもいい。自分がどう生きたら幸せかを見つめる時間を、企業の幹部クラスの人たちに提供しています。
どの店舗に行けば岡田さんに会えますか?
事前に言ってもらえたら会えますよ(笑)。
あと、2025年1月から、鳴門の地方卸売市場で屋台ラーメンを始めました。新しい屋号で、自分の〝伝えたいこと〟を込めた商品を出したくて。
1日10杯とか20杯とか、少量からスタートして、半年くらいかけてまた次の展開を見つけたいと思っています。市場を盛り上げたいって声もあったので、場所とのコラボも楽しみですね。
今後の目標や夢は?
最終的には「自分の人生、よかったな」って思いながら死ねたら、それで十分かなと(笑)。
僕は〝ご縁〟をすごく大事にしてて、好きな人たちとつながり合えることが一番の幸せだと思ってます。
たとえば、争いのある場所に〝気づき〟をくれるような店があったら…誰かを傷つけるのをやめたり、盗みをしなくなったり、そんなきっかけが生まれるかもしれない。ラーメンじゃなくても、〝幸せの連鎖をつくれる人が増えたらいいな〟って思っています。
「どうせ徳島だから」と夢を諦めることについてどう思う?
一度、県外に出てみるのはアリだと思ってます。
出てみて気づいたことがあるなら、帰ってくればいい。徳島じゃなくてもいいし、世界のどこでもご縁はつながってる。大事なのは、どこにいるか、じゃなくて、どう生きたいか、かな。
僕の店は、そうやって〝帰ってこられる場所〟でありたいと思ってます。
夢に破れたり、お金がなくなったりしても、「あのラーメン屋のおっちゃん元気かな」って思い出して、ふらっと食べに来てくれて、「実はね…」って話してくれたら嬉しいですね。こういうことが、僕がやりたいことなのかな。一杯くらいなら全然ごちそうしますよ!あ、でも毎日は勘弁してね(笑)。
読者へのメッセージ
自分の軸がわからない、やりたいことが見つからないって人、結構いると思います。
そういう時は、ぜひ僕に声をかけてください。強み診断もできるし、占星術で星からのヒントもお伝えできます。学生さんは無料でやってます。なんやったら僕がご飯をご馳走して、診断を無料でやるっていうよく分からんことをやってますんで、お声掛けいただければと思います。
ただ、ひとつだけ―逃げたくなる時ってあると思うけど、それを言い訳にはしないでほしい。壊れるほど無理はしなくていいけど、そこまで行ってみないと見えない世界もある。
もし、そこでうまくいかなくなっても、大人たちはきっと優しく受け止めてくれます。だから、安心して、自分のペースで挑戦してほしいと思っています。
インタビュー動画はこちら
※この記事はフリーマガジン「AWAP 2025年号」に掲載された内容をWEB用に再構成したものです。
取材は、2024年11月30日(土)に開催された公開収録イベント
「夢語りシンポジウム」にて実施されました。