2025年9月8日

【カッコイイオトナ】冨浪真樹さん「徳島で幸せになれる人を増やすために― 企業を支える人事コンサル 」

どのような活動をしていますか?

一言でいうと『人事コンサル』をしています。もっと噛み砕くと、中小企業さんの多くが人事部を持っていないので、そこに入り込んで『ビジョンづくり』『採用』『育成』『定着(離職率の改善)』の4本柱でサポートしています。
社長さんや社員さんたちと一緒にチームを組んで、組織として強くなるためのノウハウを一緒にためていく。そんな仕事です。

きっかけを教えてください

実は、体調を崩したのがきっかけです。東京で働いていたとき、毎日15〜16時間労働で、睡眠時間は1〜2時間。半年くらい眠れない日が続いて、不眠症になってしまいました。
そんな時、飲みの席で「最近寝れないんですよ〜」って話してたら、先輩が本気で怒ってくれて。「自分のこと大切にせなあかんぞ」と。その先輩も、過去にうつ病を経験していて、「会社は君を守ってくれない。自分で自分を守らないと」と言ってくれたんです。
それで、「そろそろ戻ろう」と。徳島も好きだったし、ちょうどいいタイミングだなと思って帰ってきました。

徳島を拠点にするメリット・デメリット

僕が事業を始めた8年前は、『人事コンサル』って言葉自体が徳島ではあまり知られていませんでした。
企業さんも、採用や教育を外部に頼むというより、自社の中でなんとかするのが普通でしたし、組織の中の〝見せたくない部分〟、たとえば人間関係の悪さとか、ハラスメントとかを、他人に知られたくないというのもあって、なかなかすぐに広がるような仕事ではなかったです。
でも逆にメリットもあって、それが〝つながりの濃さ〟。僕、8年間営業してないんですよ。全部口コミです(笑)。1社サポートして結果が出ると、社長の友達の社長に話が広がって、「うちもやってみたい」となる。紹介からの受注率、ほぼ9割です。
あと、単純に僕が徳島大好きなんで、ここにいるだけでエネルギーをもらえるのも大きな理由ですね。

どうしてそんなに徳島が好きなんですか?

たぶん、僕の〝好きな人〟がいちばん多いまちだから。
地元の友達、小中高の同級生、先輩たち、仕事でつながった人が今では飲み友達になったり、かわいい後輩たちもいたりして。世界でいちばん大切にしたい人が多いまちだから、気づいたら「徳島が大好きだなぁ」ってなってました。

前職を教えてください

東京の人材紹介会社で働いてました。転職したい人と人を採用したい企業の間に入って、マッチングさせるのが仕事でしたね。今の仕事と直結してるわけじゃないけど、そこでの経験は、今もすごく活きてます

今後の目標や夢は?

徳島で幸せになれる人を増やしたい―それが僕の一番の想いです。
これまでの日本って、〝物心両面の幸せ〟の考え方で〝お金を稼いで、物を手に入れて、心も満たされて、それが幸せ〟という流れがあったと思うんです。でも、人口が減り続けている今、それだけが幸せじゃないよね?って思ってて。
経済が成長してるから幸せ、じゃなくて、『人口が減ってても、幸せな人がたくさんいるまち』って素敵じゃないですか?徳島がそんな新しい幸せの形をつくれるまちになれたら最高だと思ってます。

「どうせ徳島だから」と夢を諦めることについてどう思う?

僕も県外に出たことで徳島の良さに気づいたので、まず外に出てみるのはめっちゃ大事だと思います。でも、県外に出たい人に「もう戻ってこない」って言われることが多いのも現実で…。それって、県内に残っている僕たちがまだ魅力的な徳島を作れてないってことだと思うんですよ。
だから、愚直に皆で協力しながら徳島の魅力を伝えていきたいし、誰かが「徳島に行きたい」って思えるような会社を増やしていきたい。「この会社のために徳島行こうかな」って思ってもらえるように、企業を全力でサポートしていきたいですね。

読者へメッセージ

〝幸せになっていい〟って、ちゃんと自分に許可を出してあげてください。
幸せは、環境や他人じゃなくて、自分が決めるものだと思います。でも、日々頑張ってる人ほど、苦しいのが当たり前、つらいのが人生、と思い込んでしまってることも多くて…。
努力することは大事だけど、その先に〝笑顔〟がないと、もったいない。自分にとっての幸せは何か、それを一度見つめ直してほしいなと思います。
その幸せは変わってもいいし、見失ってもまた見つければいい。
僕たち30代・40代がそんな姿を見せて、「ああいう大人、かっこいいな」って思ってもらえるようになれたら、きっと10代・20代の若い人たちも「徳島で生きるのって楽しそうだな」って思ってくれるんじゃないかなって。
だから、一緒に面白い徳島、幸せな徳島、作っていきましょう!

インタビュー動画はこちら

※この記事はフリーマガジン「AWAP 2025年号」に掲載された内容をWEB用に再構成したものです。
取材は、2024年11月30日(土)に開催された公開収録イベント
夢語りシンポジウム」にて実施されました。

  • 記事を書いた人
    【ASC2期生】ゆうだい
AWAPの運営する学生コミュニティ『AWAP学生クリエイターズ』メンバー。AWAP編集部と共にフリーマガジン制作やイベントなどの活動を行っている。

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