2022年4月8日

【vol.2】アトリエくま/清水宏香

劇団まんまる、清水宏香です!

2回目のブログは、私達が拠点にしている稽古場、『アトリエくま』についてにしましょう。

劇団と言えば、劇団員の存在は必要不可欠ですが、稽古をする場所も重要です。

そもそも演劇って、どこで稽古してるのか気になりませんか?

高校演劇部のある学校なら、基本的に学校内に稽古場がある所が多いかと思います。

私は城ノ内高校卒業なのですが、その時はアセンブリホールという学校一階の廊下に囲まれた三角地帯、もしくは体育館が稽古場でした。

アセンブリホール…城ノ内高校の人しか分からないかもですが、

壁もほぼなく、人通りも多い場所で、青春真っ只中の高校生がそこで筋トレしたり大声でセリフ喋って演技したりしてるの、

今考えたら凄い度胸だったなと思います…。

それでも、雨風凌げる場所があるのは恵まれています。

社会人になってからも様々な稽古場を経験しましたが、ある劇団では公園が主な稽古場でしたもんね。夏場は阿波おどり連さんと取り合い。徳島あるある。

河原で並んで「あーーー!」と発声練習する漫画とかドラマで見る様なシーン、

あれ決して誇張ではなく本当にやってました。

さて、劇団まんまるは、自分達でカスタマイズした

『アトリエくま』

という名の稽古場を2019年に構えました!

元々は、徳島で活動している劇団数団体が共同で大きな倉庫を借りて使わせて貰ってたんですが、諸所の理由でそこを離れる事になりまして。

移ったのが、秋田町にあるビルの5階でした。

入る前の状態がこちら。

おおお…THE廃墟……

地方都市が抱える問題の一つに、空き家の増加があります。

このビルも、かなり昔には全部屋がスナックなどで埋まり賑わっていたであろう場所でした。今でも看板だけ残ってます。当時に見てみたかったなぁ。

そんな空き家をリノベーションし、新たな借主と繋ぐお仕事をされているオーナーさんとFBを通じて知り合い、特別にリノベ前の部屋をかなり安く貸していただけたのです。

いやぁ、しかしここを使える状態にするには本当に大変でした。

劇団員総出でゴミを出し、コンクリを敷き、壁を塗り、電気を引き(劇団まんまる座長のお父さんは電気工事をされてるので手伝って貰いました)、2019年秋に完全オープンとなりました。

そこでの稽古については、またの機会にお話しするとして…。

諸般の理由でお引越しをした、と書きましたが、まず一つが財政面です。

もう一つが、基本的に大道具を保管している倉庫なので、二次利用、つまりここでお客さんを入れて公演をする事が難しい、という理由がありました。

稽古もして公演も出来る場所の方が、より徳島の人に演劇の存在を知ってもらうきっかけになるのでは無いか?

それに公演を行えば財政面の助けにもなる!
自分たちの手でそんな場所を作ってみよう!

そんな熱い想いが行動の基盤になったのでした。

お陰様で、徳島県内外の劇団の方にご利用頂けています!

場所って本当に大事です。
場所があるから人は集うのです。

今はあまり大勢での使用は出来ませんが、コロナ禍が明けた暁には、再びこの場所で多くのお客さんを入れての公演をして行きたいですね!

余談ですが、よく聞かれるのがこの『アトリエくま』の由来です。

松山には『シアターねこ』、高知には『蛸蔵』があるので、何となく動物繋がりで「じゃあくま。」と言った子の案が採用されました。

県外の演劇人に「とくしまの『く』と『ま』が入ってるからか。」と言われたので、それからはそういう事にしています。

アトリエくま
  • 住所 〒770-0934 徳島県徳島市秋田町2丁目29 reterace.ビル 5階南

  • 記事を書いた人
    清水宏香
徳島県出身・在住。劇団まんまる女優、フリーアナウンサー、司会、声優講師など様々な活動を行っている。AWAPでは、現場で活躍する女優ならではの情報や観劇レポートなど、『演劇』に関する情報を発信。

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