休職したばかりの元刑事は10年以上前のことが思い出せずにいた。
ある日自分に瓜二つの男が殺されたことから復職するが、
次々自分に似た男が殺され、ついには自身が狙われることになる。
全体的に青味がかった色彩や断片的に紡がれる過去と現在の往復に始めはちんぷんかんぷんになること間違いなしのシュールでアート要素強めなSF作品。
私もはじめは「えらいもん見始めてもうたなぁ」と思ってたんですが、少しずつ繋がっていく点と点の面白さから目を離せなくなった逸品です。
主人公の濡れた子犬感のあるイケメン具合も良いし、相棒的な存在であるスキンヘッドのおじさんも良い味出している。
なぜ主人公と瓜二つの人物が次々出てくるのか、
なぜ10以上前の記憶がないのか・・・
全てが明らかになるラストの締めくくりもイケてるし(語彙力)フィルムノワール的な世界観がクセになる今作、
一見万人受けはしなさそうだけど、しっかりとした脚本が下地にあるから最後まで見れちゃう吸引力の高さ!
アート好きな人もフィルムノワール好きな人もシュールな世界観が好きな人もドンピシャなはず。
ぜひご覧ください。
- ●スプリンターズ 7人の自分(2017)
- 監督ガブリエル・ジュリアン=ラファリエール
- 出演マニュエル・シュリーキー/オースティン・ペンドルトン/リン・コーエン