田舎町で家業を継いだ淳一のもとに、ある日離れて暮らす息子の一也が家出同然でやってくる。
近くの森で不可解な現象が起こる中、一也と友人は”それ“を目撃するのだった・・・。
嵐の相葉くん主演&ジャパニーズホラーの第一人者である中田監督のタッグで公開当時はガンガン宣伝も流れていた作品。
個人的にも宣伝を見る限りはちょっと期待してたんですがね。
蓋を開けてみると酷評の嵐!
私が好きなyoutuber都市ボーイズも「今年一番の最低映画」に選んでいたくらいなので、どひゃーどんだけ酷いんだ、と逆に期待を込めて観たんですがね。
・・・期待を超えた!
まずは台詞回しが古い!
転校先でモテモテの一也に「女にチヤホヤされていい気になんなよ」と昭和丸出しのセリフを吐き出す小学生。
そんなセリフ小学生男子に言わせんじゃないよ!
そして早々に明かされる”それ“の正体。
森で唐突に出現する”それ“の”あれ“や、
”それ“の”あれ“と”これ“・・・
言いたいけどこれは最大のネタバレになるのでやっぱり言えない!
とにかく”それ“って言って強調してるくらいなんだから、もっと丁寧に作り込んで欲しかったんだが、海外の量産されるサメ映画よりも酷い出来で大爆笑。
こりゃダメだ。
そして一番は相葉くんの演技ですね。
棒読みすぎるセリフにまるでトーキー映画時代かな?って思うくらい大袈裟な演技。
私の憶測ですが、チープな”それ“の作りや大袈裟でクサイ台詞回しは巨大タコが襲いくる『水爆と深海の怪物』や金星からの地球外生命体が大暴れする『地球へ2千万マイル』を作った特殊映像の巨匠レイ・ハリーハウゼンの時代(1950年代)を模して作ってんじゃない?
そう思わなきゃ咀嚼できない程の出来なんだもの。
そうだよね?監督。
そう思って観ると、「時代が時代だから、ここまでよくがんばって作ったよね」って称賛すらしたくなりますから。
映画に限らず、大事なのは「見方」です。
どの角度からどういった心持ちで見るかで評価なんて変わりますから。
だから、めちゃめちゃこの作品を酷評はしましたけど、
これは壮大なコメディーなんだ!と思えば腹抱えて笑える作品なのです。
もうとにかく笑いたい、ツッコみたい、”それ“の正体が気になって仕方ない、そんなあなたは迷わず再生ボタンを押しましょう。ぜひ。
- ●”それ“がいる森(2022)
- 監督中田秀夫
- 出演相葉雅紀/松本穂香/上原剣心