家族の病気の治癒を目的にマーシー・ブラックを呼び出す儀式を行うために同級生のレベッカと共に友人を刺し殺したマリーン。15年後、精神病院を退院して普通の生活を送れるかと思ったのも束の間、得体の知れない影に怯える日々が始まるのだった。
『ハッピー・デス・デイ』や『ゲット・アウト』といった傑作を生み出すブラムハウス発のホラー作品。
まだ小学生の女の子たちが同級生の指を切り落とす!というショッキングな描写から心掴まれます。
今作がおもしろいのは「スレンダーマン」や「キャンディーマン」といった元々あった都市伝説から始まるのではなく、子供たちが作った都市伝説が事件化したことでメディアによって拡散し具現化していくところ。
模倣犯が生まれ各地で似たような事件が起きたり、存在しないはずのマーシー・ブラックを見たと言う証言が次々出てくるのです。
子供の想像力って豊かだしパワフルだし、トイレの花子さんや動き回る人体模型といった学校の七不思議も子供たちの恐怖が具現化して実際にそこにいるのかもしれない。
サスペンス要素も楽しめる今作は都市伝説が生まれる瞬間が目撃できる作品として傑作。ぜひご覧ください。
- ●マーシー・ブラック(2022)
- 監督オーウェン・エガートン
- 出演ダニエラ・ピネダ/オースティン・アメリオ/ジャニーン・ガロファロー