半年もの間たった一人でピンクに光る謎の雲に向かって宇宙を旅するヤコブ。
妊娠中である妻との連絡が途絶え不安になる中、船内で巨大な蜘蛛のような生物に遭遇する。それは現実なのか、はたまた彼が作り出した幻想なのか?
アダム・サンドラー主演のNetflix作品。
まるで抒情詩のような文学的作品で、うっすらと眠気に漂いながら観るのが最高の壮大なSFヒューマンもの。
突如目の前に現れた蜘蛛のような生物(後にハヌーシュと名付けられる)が肝で、一見不気味なんだけど自身で習得したという地球言語(もちろん英語)を使ってコミニケーションをとる姿に段々心惹かれていくのです。
妻との不仲を察しヤコブを正しい道へと導くハヌーシュに聖書ちっくなものを感じつつも、お説教くさい彼の言葉も壮大な宇宙と音楽に溶け込んですっと心に響いてくる、ような。
妻を顧みることのなかったヤコブが改心し、ハヌーシュと交流を深めるストーリーはめっちゃ沁みます。
『インターステラー』や『メッセージ』を彷彿とさせる、静かな秋の夜長におすすめのSFです。
- ●『スペースマン』(2024年)
- 監督トビー・ミーキンズ
- 出演アダム・サンドラー / キャリー・ハンナ・マリガン / クナル・ネイヤー