

あなたの夢は?
物凄くたくさん夢があって、考えてみたら数え切れないんですけど、その中でも一番大きいのは、文化とか文学の発表とか交流の場所を作りたいっていうことです。場所っていうのは物理的な部屋みたいな空間でもいいし、インターネットの中でもいいし。「こういうことをしてみたいけどうまく言語化できない」と考えているいろんな方と交流のできる場所を作りたいです。
夢をもったきっかけは?
私は今27歳、短歌を始めたのが18歳の頃なので約10年ぐらい経つのですが、最初に発表の場所を作りたいなって思ったのは大学卒業の時です。学生のうちだったら、サークル活動などの発表できる場があったけど、学校を卒業してしまって学生という立場ではなくなってしまったから、ここからは自分の力で発表の場を作らないといけないということに気づき、「どのようにしたら、そういう場所を作ることができるだろう」と考えだしたことがきっかけですね。
徳島で文化的、文学的な発表の場というのはイベントなどでもあまり無いかも…という風に思うようになった頃、脇町の『みんなの複合文化市庭うだつ上がる』という施設の高橋さんという方に出会いまして、そこで一緒にいた同世代の女の子達とも交流があって、『うだつのあがる古本市』というイベントを2022年の秋に参加させてもらいました。2023年はスタッフとして参加し、運営に携わる中で「徳島でも、もっとこういう発表の場とか交流のイベントができるじゃん」ということに気づいて。
これが夢だなってはっきり思えたのはその古本市です。
夢を叶えるためにどんなことをしている?
徳島県で本屋さんをされている方や、県内外の個人でされているお店さんにお話を聞いてみたりとか、イベントに参加してみたりしています。それを通して「自分だったらどのような風にしてみるかな」とか、「この人はこういう考えでお店をされているんだ」っていうのを自分の中に取り入れています。あとは自分が短歌と詩で創作者として生きている中で、「こういう感じだったら出店しやすいかも」とか、「創作者の立場で考えられることがないかな」という風に思いながら日々作品を作ったり街を歩いたりしています。
不安や苦労したことは?
考えてみたけど、そこまで不安になったことはなくて。というのも、私すごく飽き性なんですよ。日記を書こうと思って2,000円ぐらいする日記帳を買ったのに2日で書かなくなるぐらい飽き性で(笑)でも、短歌と詩は8年やってこれたし、「もう短歌全然詠めん無理」となったことってあまりないんです。もしかしたら物理的に店を作るとか、そういうことになれば不安点とか大変と思うこともあるかもしれないけど、でもそういうことも「越えられる気がする」っていうのは確信に近い状態でありますね。
徳島で夢を追う理由
ここに生まれたから、というのが一番 大きいですね。でも、たぶんどこに生まれても同じことを考えていたかもしれないっていうぐらい、夢とか自分のしたいことに対しては強い気持ちを持っています 。あとはやはり徳島は まだ文化とか文学とか、そういう発表の場が少ないかなって思うことがあるんですけど 、「なければ作りたいな」 って思えたんです。去年の古本市の時に出会った人たちの受け売りですけど、そういう風に思った場所が徳島だったっていうのが、徳島で夢を追う理由です。
徳島で頑張っていてよかったと思うこと
地元の人がすごく応援してくれるっていうのは、とても大きいですね。
私は、小さい頃から四国放送さんの番組を見てて、元アナウンサーの 中山千桂子さんにすごく 憧れていました。 「ああ 、 いつかお会いしたいな」 って思ってい たんですけど、それが去年叶いまして 。 私の夢を応援してくださってる小松島の コーヒー屋さんのマスターが紹介してくださったのがきっかけで動いたことなんですけど 、 こういう風に、人と人との繋がりを感じられるから、徳島で頑張ってよかったなと思います 。
中山さんと共演させてもらったことがきっかけで、四国放送のリスナーさんとかも私の存在や活動を知ってくださって、そこから作品を見ていただける機会も多くなったので、地元の力、徳島の力ってすごいなって思いました。
読者へメッセージ
夢とか目標とかやりたいことっていうのを、どんどん言葉にして、いろんな方にお話ししてみることがいいと一番伝えたいです。自分が 「こういうことをしたいんだよね」 って言ってみたら、 「じゃあやってみよう」 と言ってくれる、応援してくれる方っていうのは絶対現れます。私はそういう方々にすごく救われたし、それがすごく大きな支えになったので 、どんどん気持ちを言葉にしていってほしいです。あと、AWAPさんでブログ書かせてもらっているので、皆さん読んでみてください。
インタビュー動画はこちら
※この記事はフリーマガジン「AWAP 2024年号」に掲載された内容をWEB用に再構成したものです。
取材は、2023年11月18日(土)に開催された公開収録イベント
「夢語りシンポジウム」にて実施されました。
あとがき
自分の求めるものがないのであれば自分で作ってしまえばいい。単純なことのように感じるかもしれませんが行動力と並々ならぬ熱量がなければ決断できないことだと思います。夢に向かって真摯に向き合う姿を見つけてくれる人は必ず現れること、自らが発信する、言葉にすることの大切さを感じました 。