2025年10月2日

【とくしま起業図鑑vol.1】「音楽を楽しむきっかけ」を届けたい/スタートミュージック 大澤慶洋さん

こんにちは!AWAP編集部です。

新企画がスタートしました✨
その名も 「とくしま起業図鑑」

徳島でこれから起業する人や、起業して間もない人の「起業エピソード」を紹介していく連載企画です。

起業のきっかけや事業への想い、不安や乗り越えたことを語っていただきながら、これから挑戦する人へのヒントを届け、地域に新しい風を吹かせる若い力を発信していきます。

記念すべき第1回は

阿波市で初心者向けの音楽コミュニティ「スタートミュージック」を運営する 大澤慶洋さん

どんな思いで活動を始めたのか。大澤さんのストーリーを、ぜひご覧ください🎶

どんな事業をしていますか?

私が運営している「スタートミュージック」は、これから音楽を始めたい人や、昔やっていたけどまた始めたい人が集う“音楽コミュニティ”です。

目指しているのは、単なる音楽教室やスタジオではなく「音楽を通じて人と人がつながり、仲間と一緒に楽しめる場」です。演奏技術を磨くことだけにとどまらず、世代や経験を超えて集まり、一緒にライブをしたりバンドを組んだり―

ただの「場所」ではなく「コミュニティ」であることが大きな特徴です。

阿波市にある拠点は、コミュニティスペース、スタジオ、音楽教室、イベントスペースの機能を兼ね備えています。

音楽を始めたい人にとって大きな壁となるのは

・練習できる場所がないこと
・楽器を教えてくれる人がいないこと
・練習しても発表する機会がないこと

スタートミュージックなら、この両方とも解決できます。

スタジオで練習もできるし、音楽教室ではギターやベース、ドラムなど軽音楽の楽器を、初心者向けに私が直接レッスンしています。

そして、スタートミュージックや他のライブハウス、イベントなどでライブを行い、練習の成果を披露する場も提供しています。

どんな方が利用されていますか?

スタートミュージックのコミュニティメンバーは、中学生からシニアまで幅広く、現在33人が参加しています。

たとえば中学生は「時間はあるけどお金や楽器がない」、一方で大人は「楽器やお金はあるけど一緒に演奏する仲間がいない」。そうしたニーズがうまくかみ合って、世代を超えたバンド活動が生まれているんです。

印象的だったのは、75歳のおじいちゃんの入会です。

今も現役で建設のお仕事をされていて、仕事の苦労から「いつ死んでもいい」と思っていたそう。それを聞いた娘さんが「そんなこと言わないで、人生を楽しんでほしい」という想いで「昔からやってみたいと言っていた音楽をしてみたら?」と提案。

そして父娘でスタートミュージックに来てくれて、今では仲間たちと共に演奏を楽しんでおられます。

また、子育てが落ち着いた主婦の方が「新しいことを始めたい」と入会してくださり、数ヶ月でライブ出演まで果たした例もあります。

こうした一人ひとりの“挑戦”を支えられることが、私にとってのやりがいです。

起業した理由を教えてください

私は起業する前、10年間中学校の教員をしていました。起業のきっかけになったのは、教員最後の夏休みに生徒から「バンドをやりたい」と相談されたことです。

ただ、実際にやろうとすると練習場所や楽器の問題、そして保護者の安心感など、たくさんの壁がありました。試行錯誤しながらなんとか環境を整えたものの、その経験から「子どもたちが安心して音楽に取り組める場所が必要だ」と強く感じたんです。

レンタルできるスタジオ、サポートしてくれる大人、ルールのある安全なコミュニティ。そして、保護者が安心して子どもを送り出せる環境。自分の教員としての経験を活かせば、それを実現できるはずだと思い、起業を決意しました。

不安はありましたか?

収入面は、やっぱり不安でしたね。

それに加えて「先生」ではなくなった私に、どれだけの人が協力してくれるのだろうかという不安もありました。教員時代は「大澤先生」として信頼していただいていましたが、辞めたらただの一個人。関係が途切れてしまうのではないかと心配していたんです。

でも、ありがたいことにその心配は杞憂に終わりました。退職後、たまたま教え子の保護者の方にお会いしたときに「大澤先生!」と声をかけていただいたんです。私が「もう先生じゃないんですよ」と答えると、「先生はいつまでも私たちの先生です」と言ってくださって。その言葉が本当に嬉しかったですね。

さらに、教員時代から卒業生と一緒に活動していた吹奏楽団『M’sアンサンブル』でも、退職後も変わらず出演依頼をいただいています。肩書きがなくても、人と人とのつながりは残るんだと強く実感しました。

起業にあたって相談した人は?

私が起業するにあたって、大きな転機となったのは2023年に開催されたAWAPさんのイベント「夢語りシンポジウム」への参加でした。

公開収録取材イベント『夢語りシンポジウム2023』の様子

そこで、awake!の妹尾さんが登壇されていて、お話にすごく共感したんです。「自分もやってみよう」と背中を押されましたね。その後は妹尾さんに相談したり、信用保証協会の方を紹介していただいたりしながら、事業計画を練り上げていきました。

ちょうどその頃、awake!のとなりの物件が空いていたことも大きなきっかけになりました。環境的にも最適だと感じ、2024年10月に「スタートミュージック」を立ち上げ、現在に至ります。

これからの目標やメッセージをお願いします

私が起業したきっかけは、生徒たちの「音楽をやりたい」という声でした。そして今も、困っている人や挑戦したい人がいるからこそ、コミュニティは成り立っています。

最初は5人から始まった会員も、今では30人を超えました。

世代や立場を超えて協力し合いながら、音楽を通じて「いい徳島」をつくっていきたい。そんな想いでこれからも活動を続けていきたいと思っています。

スタートミュージック

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AWAP編集部
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