

結婚式を明日に控えた順風満帆なエリート川村俊介は祝賀会の帰りに誤ってマンホールに落ちてしまう。
元カノやSNSを通じて助けを求める中で、ただの事故ではないことが判明して・・・。
マンホールの中だけで話が進むワンシチュエーションものをご紹介。
私は基本B級映画が好きなんですが、B級映画ってワンシチュエーションものが多いんですよね。
だってほら、低予算で済むじゃないですか。セットとかいちいち作らなくて良いし、登場人物も少なくて済むし。
設定だけで面白くなりそうな予感醸し出せるっていう、一発屋気質なところもB級映画と親和性ありですよねー。
最近だと地上600mに取り残される『FALL/フォール』は緊迫感と絶望感半端なくて好きだったな。
ところで、邦画だとワンシチュエーション作品ってあんまり思い浮かばなくて、『キサラギ』くらいでしょうか。会話劇が基本でサバイバルって感じじゃないから、血流好きとしては物足りなさありますが。
そんな中、今作は邦画の中でもチャレンジングな作品でございまして。
マンホールの中だけで脱出を試みる男の明るみになる過去や、SNSを通じての犯人探しが肝で、サスペンス要素強めで全く飽きない。
トム・ハーディが全くの一人芝居で魅せる『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』並に、主人公を演じた中島裕翔の演技力もすごかったな(初めて見たんだけどクズ男が板についてて最高のハマり役だった)。
ワンシチュエーションものが退屈でつまらないって人も二転三転するストーリーに飲み込まれること間違いなし!ぜひ。
- ●『マンホール』(2023年)
- 監督熊切和嘉
- 出演中島裕翔 / 奈緒 / 永山絢人