とある小さな島で魚が大量に打ち上げられる現象が発生。島で暮らすハリーは、その現象が発生すると共に父親の様子が少しずつおかしくなっていることに気付く。
Netflix配信の今作は、真綿で首を絞められるようなジトーっとした空気がいい意味で嫌になっちゃうスリラーです。
浜辺に打ち上げられる大量の魚の死骸と背景に広がるグレーの空がずっと”死“を匂わせていて、でもほとんど物語が大きく動かないジレンマが今作の醍醐味。
決して多くは語らない謎だらけの設定、それでいてポロッとモノローグで説明しちゃう親切設定のアンビバレンツ。
正直手放しで面白い!とは言い難い作品ですが、わかりそうでわからない、わかったけどわからない、そんな天秤に揺られるのがおもしろい作品だな、と個人的には思いました。だからぜひ、結局「アレ」は何だったのか、たくさんの人の考察を聞いてみたい。
ちなみに一番怖いのは、少しずつ様子がおかしくなる父親の顔面です。
- ●『ブロックアイランド海峡』(2020年)
- 監督マシュー・マクメイナス/ケビン・マクメイナス
- 出演ネヴィル・アルシャンボー/ミカエラ・マナスマク/クリス・シェフィールド