妻を亡くして以来ポルターガイストが起こるようになった家庭に調査の為訪れた研究チームは、恐ろしい現象と隠された秘密を知ることになる。
最初はB級テイストの作品かなぁと思い観始めたのですが、ポルターガイストを前面に出しつつも至って真面目な人間ドラマしてる作品で「なめててすみませんでした」と観終わった後謝りました。ごめんなさい。
家庭内の調査の為に部屋中に配置された監視カメラや赤外線カメラ、家庭用カメラのみのいわゆるPOV方式で作られたモキュメンタリーで、BGMも一切ない為まるで本当のドキュメンタリーを観ているような錯覚にさえ陥ります。
そんな現実味ある静かな演出の中でときたま激しくポルターガイストが起こるというギャップによって「いつまた不可解な現象が起こるんだろう」と、何もないシーンでさえ息が抜けない。
もうね、肩凝ります。
でも、そんな緊張感あるホラーなのにちゃんとした家族ドラマに仕上がっているから点が素晴らしい。
ポルターガイスト現象が起こる原因を家族の問題に絡めた展開は、最近流行っている実話怪談に通ずるものがあり、なぜそれが起こったのか?という謎解き要素が面白味を増しています。
全体的に地味な印象ですが、霊障を独自の観点で描いた至って真面目な作品です。
ぜひご覧ください!
- ●『アパートメント143』(2011年)
- 監督カルレス・トレンス
- 出演カイ・レノックス/ジーア・マンテーニャ/マイケル・オキーフ