連載概要
劇団まんまる女優、フリーアナウンサー、司会、声優講師など様々な活動を行っている清水宏香さんによる連載。現場で活躍する女優ならではの情報や観劇レポートなど、『演劇』に関する情報を発信してくれます。
前回の記事はこちら
【vol.25】一寸の劇にも五兆の芝居心
2月3日は節分でしたね。
「鬼は外、福は内」で豆をまく日もしくは恵方巻を食べる日って感じですが、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」と4つある季節の変わり目、「立春」の前日にあたる日でもあります。
つまり今はもう暦の上では春。
まだまだ空気は冷たく、寒い日はこれからといった感じですが、劇団まんまるには春が舞い込んでおります!
昨年も参加し、入賞をした「チャレンジとくしま芸術祭」、今年も1月28日(日)にパフォーマンス部門が行われ、先日、受賞者の発表がありました。
劇団まんまる、今年も入賞を果たしました!!!
《チャレンジ奨励賞》
出演18組中見事受賞しました!2年連続です!めでたい!
ただ、もちろん入賞は嬉しいけども今年はその上に行きたかったので届かず、ちょびっと悔しいの
ですが、それでも嬉しいですね!
何せ最初は抽選にも外れ、出演すら無かったのですが、補欠当選で這い上がった結果なのです
から。
そして今年も、受賞者発表会で上演する機会がご褒美として頂けます。
去年の上演は「生きてるだけでポエトリー」、人工知能が普及した世界で、世界を司る存在「アイ
リス」と、開発した博士の普遍的な愛を描いた作品でした。
今年は「いま。」という作品を上演、戦争反対のデモに執心する娘と母との対立をコミカルに描きながら、直面する”今”に本当に大事な物を知るというお話です。
いずれも、観客の心に一石投じるというチャレンジをぶつけました。
今年は特に、今の世の中の出来事を投影する為に作品が仕上がったのは1月1週目、更に私た
ち夫婦が3泊4日で北海道に旅行に行くなど遊んでたため(ごめんね)、かなり急ピッチで作り上げる事となりました。
私も久々にメインで出演、激しい稽古にくじけそうになりましたが何とか踏ん張りました。
くらちゃんと共に文字の台本を立体的な芝居にしていく作業はとても楽しかったです。
そして、今年も本祭はロビー上演ですが、受賞者発表会はイベントホールですので、照明にも
凝ったより演劇らしい作品として上演出来ます。
ぜひお越しいただければと思います!
- 受賞者発表会 パフォーマンス部門
- 開催日2024年3月10日(日曜日)
- 時間 開場 13:30 開演 14:00(予定)
- 場所徳島県立二十一世紀館 イベントホール
- 観覧料無料
- 主催徳島県立近代美術館、徳島県立二十一世紀館
15年続いた歴史あるチャレンジとくしま芸術祭は今年でファイナル。
それもあってか、朝早くから多くのお客様が観に来てくださっていました。私たちの上演は2番手
の10時5分からだったのですが、ほぼ満席で、やりがいがありました。
私も他の劇団員と共にその後に続くパフォーマンスを最後まで鑑賞、多種多様な個性溢れる作
品たちに触れ、刺激をもらいました。
このチャレンジとくしま芸術祭で上演された作品を「寸劇」と呼ぶ人もいると耳にしました。
寸劇とは
出典:精選版 日本国語大辞典
ショーなどの合間にはさまれる、短く軽い演劇。また、余興として、座敷、演壇、舞台などで演じる短い笑劇。
私たちの他にも一人芝居を上演された人がいました(その方はグランプリを受賞されました)が、この言葉から想起させるような、合間の余興のような感覚でこのステージに臨んでいる団体はひとつもありませんでした。
我々が魂を削って作り上げた作品が「寸劇」と称するに値するのかどうかは、ぜひとも受賞者発表会で確認していただければと思います。
- 劇団まんまる
- 「面白い奴が偉い!」をモットーに徳島で活動する劇団
- ホームページ https://troupemanmaru.com/
- Twitter @troupemanmaru
- Instagram @gekidanmanmaru
[…] 【vol.25】一寸の劇にも五兆の芝居心/清水宏香 […]