

あなたの夢は?
自分の夢ってなんだろうなって考えた時、そういえば、やりたいことがあんまりないというのがずっと悩みで、夢を見つけるのが夢という感じでした。
今はグラフィックレコーディング(以下、グラレコ)という、リアルタイムで講演をされている方のお話などをイラストや図を使ってまとめるっていうことをやってるんですけど、それをやっていきたいなっていうのが、今やっと見つかった夢です。
夢をもったきっかけは?
学力も普通、運動も普通っていう生活をしてきたんですけど、ずっと悶々としていました。周りにおしゃべりがうまい子とか、それこそイラストがうまい子とかがたくさんいる中で、その人と比べてしまって、何か自分にできることないかなって、ずっと思ってた時に、あるボランティアグループに出会いました。
上勝町など、徳島のより田舎の方に行って地域イベントをするっていうボランティアグループに入ったんですけど、そこでお世話になった会社にインターンシップに行くことになったんです。そこの代表の方が勝浦町で講演会をされたんですね。そこでグラフィックレコーダーの方がいらっしゃって、代表の方がしゃべっていることを一時間くらいで全部模造紙にまとめて、それを最後にバッて見せながら「こういうお話があったよね」っていう説明も添えて、講演会を締めくくるっていうことをされてて。それを目の当たりにした時に、「えっ、カッコよ」って思ったんです。
自分は絵も描けないし、デザインとか全然勉強したことないけど、その時に見たかっこよさに惹かれて、やってみたいなと思ったのがきっかけです。
夢を叶えるためにどんなことをしている?
グラレコをやりたいんだって周りに言っていくと、いろんな人が手伝ってくれるんです。
例えば、それに関する本をくださったりとか、「うちでちょっと試しに書いてみん?」と言ってくれたりとかで、周りの方がどんどん活動の場を作ってくれてて。そこで毎回ベストを尽くすというか、ゲストの方のお話を言葉だけじゃなくて、イラストや図を使って伝えられるように頑張ってます。
不安や苦労したことは?
グラレコをすることで、不安になったこと、苦労したことはないです。
ただ、リアルタイムでグラレコをするとなると、ゲストの方がお話をしている間ずっとイラストや図を描いて、お話が終わったらすぐに見せるっていうことをしているので、その間はめちゃくちゃ焦って「早く描かなきゃ」っていうのはありますけど、それを苦労とかしんどいなと思ったことはないですね。
徳島で夢を追う理由
私は今、社会人4年目の年になるんですけど、徳島で生まれ育って徳島の大学に入って、就職も徳島でして一回も外に出たことがない。留学で1カ月間出たことはあっても、他の地域へ働きに出たりとかはない。たまたま生まれたのが徳島で、たまたまボランティアの仲間ができたのが徳島だったっていうのが一番大きいです。
徳島で頑張っていてよかったと思うこと
今27の年で、周りはだんだん結婚とか転職とかステージが変わっていく年代なんですけど、私の同級生ではフリーランスで何かをするっていう子がすごく多いんです。イラストレーターになるとかカメラマンになるとか、「独立してこういうことする」っていう子が意外と多くて、その子たちとたまたま現場で同じになって、一緒に仕事をできることがすごく嬉しいです。地元だからこそできるなと思ってるので、そういう繋がりがこれからもまだ続くのかなと思うと何だかワクワクする
なと思います。
読者へメッセージ
一番伝えたいのは、夢をむちゃくちゃ言いふらしてほしいということです。夢って立派なものじゃなくても、やりたいこととか好きなこととか、どんなことでもよくて。それを周りにたくさん伝えたら、手を貸してくれる人がいると思うので。そして、その差し伸べてもらった手に乗っかってほしい。そのタイミングだけは自分で判断するものなので、それを逃さないように、「今や!」って思ったら全力で乗っかって助けてもらったり協力してもらったりしてほしいです。
インタビュー動画はこちら
※この記事はフリーマガジン「AWAP 2024年号」に掲載された内容をWEB用に再構成したものです。
取材は、2023年11月18日(土)に開催された公開収録イベント
「夢語りシンポジウム」にて実施されました。
あとがき
夢を追いかけるということは、先が見えず不安に感じたり、思い通りにならずに苦労したりしてとても勇気の必要な事だと思うけれど、それらを感じず夢を追い続ける姿勢に感服しました。自分の夢を周りに伝えると手を貸してくれる人が現れる、「言霊」の正体はこんなことだったり…?