アメリカ・フロリダ州のある島で、誤って大量のドラッグを食べたワニが超巨大化!
メモリアルデーを迎えようとする島の人々を次々と食い尽くす!!
なんとも馬鹿げたあらすじですが、それもそのはず、制作会社はB級映画を輩出し続けているアサイラム社。
この会社の作品はとにかく雑で荒いCGと、大真面目に演技するキャストとのギャップがたまらないんですが、今作も例に漏れずしっかりとアサイラムしています。
なんてったってドラッグを食べて巨大化する、という雑な発想がB級好きにはたまりません。
そして、島が一番儲かるメモリアルデーまでに何とかワニを退治しようとする利益優先の町長 VS 保安官という、パニックものではありがちでシンプルなあらすじのおかげで、頭空っぽにしても観られる親切設計。
でも、すっごく雑そうなのに、アサイラム社の作品って妙に観入ってしまうんですよね。
たぶん画角が妙に上手かったり、麻薬製造の拠点地に吸い寄せられるワニのシーンの流れが妙に巧みだったり、確かな腕を感じます。
それがまたちょっと腹立たしかったりもするんですが。
そしてキャラクターがすこぶる良い。
主人公のダンテの正義感に溢れた青年らしさや、彼をサポートする父親の優しさマックスな人柄、ダンテの幼馴染であるアンのバカっぽいけどまっすぐなTHEアメリカオヤジな父親。
出てくる人々がみんな愛すべきキャラで、ワニより彼らをしっかり描いているのがこれまた憎い。
そんな見事な構成の妙によって、「あれ、これ大作か!?」と途中から勘違いしそうになりますが、相変わらず荒いCGのワニが街中を闊歩する姿で我に返ります。「これは紛れもないB級なのだ」と。
世のワニ好き、B級好きさんを裏切らないある意味大傑作なパニックものです。ぜひ。
- ●『ドラッグ・ゲイター』(2024年)
- 監督クリストファー・ダグラス=オーレン・レイ
- 出演ラロン・マルゼット / レイ・アセベド / ヴァネッサ・タマヨ


