2020年12月21日

いい映画いっぱいあるのに! ~ ヘッドハンター


みさなまは北欧映画はお好きですか?

私は北欧映画独特のツンとした空気感、突然挿入されるギョッとするほどの下品な描写など、ハリウッドにはない独特の演出が好きなのです。

今回ご紹介する『ヘッドハンター』は、独特の間や冷たい空気感、突然の裸体や鮮やかすぎる血などの描写が北欧映画らしくありながら、ハリウッド並の爽快感を併せ持った傑作なのです。


有能なヘッドハンターとして勤めながら、妻との贅沢な生活を維持するために絵画泥棒という裏の顔も持つロジャー(アクセル・ヘニー)。ある日画廊を経営する妻から紹介された男クラス(ニコライ・コスター=ワルドー)が高価な絵画を所有していることを知ったロジャーは盗みを計画するが…。このクラスによってロジャーは破滅に追い込まれていく!?というサスペンス。

主人公であるロジャーは168㎝という小柄なのですが、そのコンプレックスをスラっと美女の妻に対して贅沢な暮らしをさせることで満たしているという歪んだ男なのですが、美しい妻がいながらも愛人もいるという世の女性に嫌われること間違いなしのキャラクターなのです。

そもそも絵画泥棒ってだけでヤバいやつなんですが…。

この嫌われ者のロジャーが元軍人のクラスによってどんどん追い詰められていく様は、スカッとするどころか徹底的にやられすぎてかわいそうになってくるほど。

犬から逃げるために肥溜であんな格好になったり、きれいな金髪を断髪する羽目になったり、美しい妻も愛人も手放すことになったり…

初めは自信満々で嫌な奴だったロジャーが身の回りの大事なものをなくし、自信もプライドもなくなっていく表情が濡れた子犬みたいで同情しちゃいまくり。どんどん「負けるなロジャー!」と応援したくなること間違いなしです。

ロジャーを追い詰めるクラスを演じたのが『ゲーム・オブ・スローンズ』でお馴染みのニコライ・コスター=ワルドーなんですが、『ゲーム・オブ・スローンズ』のジェイミー以上にイヤーな役を見事に演じています。

一方的に追い詰められていたロジャーがクラスに立ち向かう後半、きっとあなたは「あっ!」という驚きと爽快感に包まれていることでしょう。

ハリウッド映画とは一味違う北欧サスペンス、めっちゃ面白いからぜひご覧ください!

●『ヘッドハンター』(2011年)
  • 監督モルテン・ティルデゥム
  • 出演アクセル・ヘニー/ニコライ・コスター=ワルドー

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AWAP編集部
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