2019年、エイリアンに征服されて監視社会となった地球。
それから8年後、とあるレジスタンスが立ち上がりエイリアンへと立ち向かう計画を立てるが…。
渋い!渋すぎる!なSF映画でございます。
SF映画と一口には言えど、『アルマゲドン』のようなエンタメ作品もあれば『スキャナーズ』のようなカルト的作品などテイストは様々。
今作の『囚われた国家』は、ドニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』のような静かなテイストであり、アンドリュー・ニコル監督の『ガタカ』のようなサスペンスタッチの渋い作品に仕上がっております。
何が渋いって、真の主役であるマリガン役のジョン・グッドマンとジェーン役のベラ・ファーミガという脂の乗り切ったオヤジと熟女の存在感が、ともすればB級に転がりがちなSF作品を大黒柱のごとく支えているのです。
若造にはこの世界を任せておれん、なんていう古臭い思想とも言えますが、オヤジの最後の姿を見れば深く頷けるはず。
オヤジが活躍する作品って本当に魅力的❤️
もちろんエイリアンも出てきますが、あくまでもメインは人間ドラマ。
そして現代の私たち、特にウクライナ情勢にも通ずるような力による制圧、監視社会というテーマが深く突き刺さります。
と言いつつも、ウニのようなエイリアンの姿もぜひ愛でていただきたい。
渋い男と女が活躍する今作、ぜひご覧ください。
- ●『囚われた国家』(2019年)
- 監督ルパート・ワイアット
- 出演ジョン・グッドマン / ヴェラ・ファーミガ / アシュトン・サンダース