2021年2月1日

いい映画いっぱいあるのに! ~ 残酷で異常


今回ご紹介する作品は『残酷で異常』

結構強烈なタイトルなので真っ当に映画をチョイスして観られる方は避けて通るジャンルではないでしょうか。しかし、タイトルに反して内容はエグみもなく最後には感動すら覚えるタイムスリープモノなのです


妻を誤って殺してしまった小太り中年男性エドガーは、自らも心臓発作で息絶えると再び数時間前に戻り、また妻を殺害し息絶える場面までを繰り返すというループに迷い込みます。

なんとかループから逃げようとすると、次は謎の建物に迷い込み、なぜかそこでは集団カウンセリングのようなものが行われておりまして。

そこにいる人物は皆人を殺め、死んでいった者らしいのです。

自らの罪を告白し、その罪を省みるように各々の部屋に入っては罪を犯した日のことを何度も追体験するという地獄のような日々。エドガーは誤って妻を殺害したわけではない、事故だったんだ!と主張するも、何度もループする度にある事実が見えてきて…。


という、中々ヘビーなループものなんですが。個人的にSFやこういうループものって非現実的で大好きなんですが、今作は他の作品とは違う点がありまして。

詳しく書くとネタバレになってしまうのでさらっと書きますが、よくあるループものはそのループからいかにして抜け出すかという点が重要になってくるのですが、今作は「いかにしてエドガーが自らの罪と向き合うか」が重要になっているのです。

ループする度にエドガーやその家族との関係性が二転三転し、いかに人間は都合の良い部分しか見ていないか、ということを突きつけられます。

聖書の教えがベースになっているので日本人には少し理解し難い部分もあるかもしれませんが、それでも罪を犯したことよりも、悔い改めることが大事なんだと前向きなメッセージも受け取れます。


決してスカッと系の作品ではありませんが、最後にはきっと感動し、良くも悪くも色んな感情が渦巻くのではないでしょうか

ちなみに原題は「Cruel & Unusual」で、「罪に対して重すぎる罰」という意味だそう。

なので決して残酷描写は出てきませんので、ご安心してご覧くださいませ。

●『残酷で異常』(2014年)
  • 監督メルリン・デルビセビッチ
  • 出演デビッド・リッチモンド=ペック/バーナデット・サキバル/ミシェル・ハリソン/マイケル・エクランド

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