2023年2月9日

【vol.14】チャレンジ!/清水宏香

連載概要

劇団まんまる女優、フリーアナウンサー、司会、声優講師など様々な活動を行っている清水宏香さんによる連載。現場で活躍する女優ならではの情報や観劇レポートなど、『演劇』に関する情報を発信してくれます。

前回の記事はこちら

【vol.14】チャレンジ!

1月は行く、2月は逃げる、3月は去る。

毎年飽きもせず言ってる言葉ですが、本当にその通りよ、昔の人は正しいんよ。

あっという間に2月が来ました。皆さんお元気ですか?

2023年が始まって一ヶ月、我々劇団まんまるは、年末から取り組んでいたフェス・「チャレンジとく
しま芸術祭2023」
に初参戦、パフォーマーの異種格闘技戦ともいえるフェスでなかなか刺激的な
体験
をさせてもらいました!

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何せ同じステージに立つのが、ダンス、ジャグリング、朗読、落語、殺陣、エクスペリメンタルミュージック・・・

エクスペリメンタルミュージック!?!?!?何やそれ!?

「Zone Ray」という西園寺リルさんが主催するソロプロジェクトで、エクスペリメンタルミュージックは直訳すると「実験的」「試行的」な音楽なんだそう。

我々は稽古などの関係で本番は拝見できませんでしたが、前日のリハをがっつり目の当たりにしておりました。

ギターやキーボード、ドラムなどよく見るバンドの楽器、ですがそこから吐き出される音はよく聴く音とは全く違う、ノイジ―で複雑怪奇な物でした。その音と音がぶつかり合いながら広がる、一般
的な演奏を拒否するかのような即興演奏。

・・・言葉で説明するのは難しいですね。でも、後々に調べてまで書こうとするくらいにはインパクトに残りました。

ちなみに、リハにはまだ小さいお子さんが来ていて、パパママについてきたのかなあと思ってましたが、本番も真ん中に据えられた小さな椅子に座って遊んでたようです。まさかのお子さんもパフォーマーの一人だったとは。

快か不快かで評価が大きく分かれそうではありますが、心地よい物ばかりがパフォーマンスならば演劇はもう死んでます。

もしも「Zone Ray」さんが受賞し、我々が逃したとしたら、その辺のチャレンジ精神で負けたという事かもしれません。

そんなことを書きつつも、この方々、東京や海外でも演奏経験のあるそうなので全然経験値違うんですがね。

て、ちょっと待って。

エクスペリメンタルミュージックに引きずられて、一切劇団まんまるの演目について書いてないやん!?!?!?

はい、劇団まんまる「生きてるだけでポエトリー」という丸山裕介書下ろしの短編を上演しました。

人工知能が人の処理能力を超えたシンギュラリティの到来。

人工知能アイリスが創った”幸福な世界”は、共生・孤独との乖離を実現する。生身の体を捨て死を排除した世界、自由意思を捨て全体の幸福を求めた世界は果たして本当に”幸福”なのか。

その下で交わされるコミュニケーション(あるいはディスコミュニケーション)を描いた作品です。

人工知能の物語ですが、劇団員は人間ですので本番までにインフルエンザにかかったり風邪ひいたり動作不良を起こしながら何とか完成させた苦肉作となりました。

いや、難しいな。伝わるんか不安やな。

同じ年度内にぼったくりバーでぼったくられる客とぼったくるボーイの攻防を世に排出した劇団の作品とは思えんな。(劇団まんまる「いいね!ぼくのぼったくりバー」)

よく分からない物は敬遠されがちです。そう、エクスペリメンタルミュージックしかり。

でも、いざ飛び込んでみたら、やっぱりよく分からんけど刺激を受ける。物の見え方が変わる。ワクワクドキドキする。

その体に起きた感動は本物だからそれでいいんです。

私も私で、このフェスを通してチャレンジしてみたいものが出来ました。またここに書けたらいいなと思います。

最後に、「生きてるだけでポエトリー」写真をご覧下さい!この写真からわかる事はきっと、「アイリス可愛い」です!

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さて、速報です!

何とチャレンジとくしま芸術祭2023にて、

劇団まんまるの上演作品「生きてるだけでポエトリー」チャレンジ奨励賞を受賞しました!!!ありがとうございます!!!

グランプリは逃したものの、しっかりと観て下さった方に刺さったようです!

なお、西園寺リルさんは、展示の部門で同じくチャレンジ奨励賞を受賞されたようです!

そして!

我らがAWAP公式ブロガーのミスミアヤカさん展示の部門で準グランプリに輝きました!

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おめでとうございます!

え、待って、AWAPって芸術家大集合メディアやん!?

パフォーマンス部門受賞作品だけの再上演3月12日(日)文化の森総合公園県立21世紀館イベントホールにて開催されます!

ご覧いただけると幸いです!

あれ、図らずも演劇情報になってしまった!!!

チャレンジとくしま芸術祭2023 受賞者発表会【パフォーマンス部門】
劇団まんまる
  • 記事を書いた人
    清水宏香
徳島県出身・在住。劇団まんまる女優、フリーアナウンサー、司会、声優講師など様々な活動を行っている。AWAPでは、現場で活躍する女優ならではの情報や観劇レポートなど、『演劇』に関する情報を発信。

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